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トコタンのひとり言(open)

No.1654 レーダー「少しずつ、春」  ( tokotan. )

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いつものコラムから.....


「少しずつ、春」

 詩人・萩原朔太郎の短編小説「猫町」に、こんな場面がある。
 近所を散歩していた「私」は、その日に限って知らない横町を通り抜けた。
そこで、道に迷い、困惑しながらも見当をつけて家の方へ帰ろうと道を急ぐと
ふとにぎやかな往来へ出た。

 そこは、「私」が知らない美しい町で、こんな情趣の深い町がいったいどこに
あったのかと疑問を抱く。時間的にみても近所にはちがいないのだから、ますます
不思議で仕方がない。「私」は、夢をみていたのだろうか。その瞬間「私」は
気づく。ここは自分が知っている通りの、いつもの退屈な町に過ぎないと。

 一瞬間のうちに、印象がすっかり変わってしまった。そして、この魔法のような
不思議の変化は、単に「私」が道に迷って、方位を錯覚したことにだけ原因している。
いつも町の南はずれにあるポストが、反対の入り口である北に見えた。いつも左側
にある街路の町家が、逆に右側の方に移ってしまった。そして、ただこの変化が
すべての町を珍しく新しい物に見せていたのだ。

 確かに、散歩をしていると、「日常」が突然「非日常」に変わる瞬間に出くわす
事がある。そして再び「日常」に戻された時、驚きと安堵に包まれる。新しい発見
をすることもある。そんな状況が、詩人の繊細な目と心で、素直に表現されている。

 今、散歩ブーム。ウォーキング人口は3500万人に達するそうだ。
 効用は、自然(風雨、寒暖など)を実感できる。見聞を広められる。運動不足を
補える。気分転換が出来る。いいアイデアが浮かんでくるなど、色々ある。
慌ただしい世の中に暮らすわれわれにとって、良いことだらけだ。

 職場や家庭など、人それぞれの様々なしがらみの中で生き、ストレスを抱え込み
心身ともに疲れ切っている現代人。歩き始めれば、両肩に堆積していた重荷が、
まるで春の雪解けのように溶け始め、流れ落ちていく開放感を味わえるはずだ。
車を降り、自分の足で地面の感触を確かめながら歩くことによって、人間本来の
テンポも思い出せるだろう。

 そうして「本来の自分」を取り戻した時、途中で出会う色々な風景や事象が、
改めて新鮮に、いつもとは違った形で、目に映るのではないか。

 三寒四温の季節。
 みなさん、そろそろ歩き始めようではありませんか。


***************************************

うーん、そうですね〜〜!!
私も思い当たります。
家から職場の往復だけだなぁ。
工事部にいた時は、もっとひどく、家から会社まで車に乗って通っていました。

今は、家から駅までの十分ほどの道、歩いて行きます。
冬は家から出始めは「さむっ」と思うのですが、色んな物をみたり早歩きをしている
内に、体と心が温かくなります。

帰りは、真っ暗な時が多いのですが、それでも、季節によって、堤防に植えてある
木々の花の香りで、ゆったりとした気分になります。

ほんの少しだけでも良いから自然に親しむのは良いですね。
自分の足で歩くって.....気持の良いものですよね。

このサークルでも、あやさん、つぐさん、檸檬さん、にゃんさんは、ウォーキング
しているのでしたよね?これからも続けて下さいね。
まだの皆様も是非是非.....

きっと、心の中に何かが芽生えますよ。
だって、もう、春はすぐそこまできているもの.....
素敵な物が芽生えるといいですね〜〜!!
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投稿日時:2004/02/12 17:13:26
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