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トコタンのひとり言(open)

No.2975 「心の旅」・・・・・チューリップ  ( tokotan. )

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三回目の精神分析の歌は、チューリップの「心の旅」でした。

まずは、歌から......

「心の旅」

 作詞、作曲 財津 和夫

 あー だから今夜だけは 君を抱いていたい
 あー 明日の今頃は 僕は汽車の中

 旅立つ僕の心を 知っていたのか
 遠く離れてしまえば 愛は終わると言った
 もしも許されるなら 眠りについた君を
 ポケットに詰め込んで そのまま連れ去りたい

 あー だから今夜だけは 君を抱いていたい
 あー 明日の今頃は 僕は汽車の中
 
 賑やかだった街も 今は声を静めて
 何を待っているのか 何を待っているのか
 いつもいつの時でも 僕は忘れはしない
 愛に終りがあって 心の旅が始まる

 あー だから今夜だけは 君を抱いていたい
 あー 明日の今頃は 僕は汽車の中

 あー だから今夜だけは 君を抱いていたい
 あー 明日の今頃は 僕は汽車の中

 あー だから今夜だけは 君を抱いていたい
 あー 明日の今頃は 僕は汽車の中

***********************

この歌の説明の前にちょっと時代背景のご説明を......

日本は1945年8月15日、終戦となります。
その後、勤勉な日本人は、何もなくなった所から一生懸命働いて頑張りました。

そして、1960年代に高度成長期に入ります。
1964年の東京、大阪間の新幹線の開通。
1964年の東京オリンピック(日本武道館もこの時期に作られました)
1970年には、大阪万博、この万博は、海外にむけて、日本のすごさを知らしるめる
事になる大きなイベントでした。(80万人という入場者数の日もあったとか)

ただ、この時期、働くばかりだった日本人は人生を楽しむという発想が少なく、働き続けました。
それで、今の成長があるのですね......
その中の少ない娯楽の一つとして、当時、流行歌と呼ばれた歌謡曲。
そして、万博後の1970年代(団塊の世代の方の青春時代です)
自分たちで曲を作り、演奏し、歌う、ニューミュージックと呼ばれる歌が登場します。
代表的なアーティストは、ユーミン、チューリップ、アリス、海援隊、オフコース、甲斐バンド、井上陽水、吉田拓郎、キャロル......etc.

チューリップは、ビートルズの大ファンであり、その影響を受けています。
1969年に、ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストにおいて九州代表として出場。
この時の一位は「赤い鳥」、二位は「オフコース」と言うのだからすごいメンバーですね。
この時はチューリップは、六位でした。

その後、博多から上京。
1972年に、「「魔法の黄色い靴」でメジャー・デビュー。
しかし、この曲も、二枚目の「一人の部屋」もヒットせず、三曲目に正念場となります。
この時、財津さんが魂をこめて作った曲が、「心の旅」
そして、いつもはリードボーカルは財津さんなのだけど、その時歌ったのは姫野さん。
ちょっと甘くて切ない感じの声ですよね。ここからグループの意志と反して一時期は
アイドル路線に流れていくのです。(またこの続きは次回......)

**********

さて、初回にも書きましたが、芸術作品とは、そのアーティストの心が投影されている
と言われています。

このグループが東京に出てくる頃、まだ新幹線も九州まで通ってはいないし、詰襟の
学制服をきた人たちが集団就職で駅のホームに......と言う時代ですよね。
東京に出てくる時は、きっと外国に行くような心細さと、大きい夢と、不安で複雑な心境だったでしょう。

大好きな人(自分を支え続けてくれた人)との分かれ。
夢にかける情熱。
彼女と離れたくない、離したくない気持の葛藤。
未来に対する不安。
自ら愛を終わらせても、男になって夢を追いたい気持。
色々な心の変化がうかがえます。

ここで作者の気持を(推測として)精神分析をしてみました。
心理学者でエリクソンという人がいます。
この人が唱えた発達理論、プロセスから、考えてみます。
彼は、アイデンティティ(自我同一性)を提唱し、人間の発達を自我の発達に焦点を置いて捉えた。
1)乳児期(0〜1歳)「基本的信頼 対 不信」

お母さんとの情緒交流によって、お母さんや周りの現実を見て行く時期でもあります。
そして、基本的信頼感を育てていく過程ですね。
そして、乳児が基本的不信をうわまわる基本的信頼を確立できるかどうかとの時でもあります。

2)早期児童期(1〜3歳)「自律性 対 恥・疑惑」

歩く、言葉の発生、トイレトレーニングなど、自律をする時期です。
うまく自律できると、子どもは自信を持つようになります。
そして、これに失敗したりすると、恥の感覚、現実に対する疑惑などの感情が生まれます。

3)遊戯期(3〜6歳)「積極性 対 罪悪感」

子供なりに世界が広がり、子供らしく積極的に関わるようになります。
失敗したりすると罪悪感を感じたりします。
その罪悪感を乗り越えて,自発性・積極性を身につけられるかどうかの時でもあります。

***************

この主人公を、小さな男の子と仮定して考えてみますと......
お母さんに(この場合彼女)か困れてぬくぬくとしていたい。
断ち切って、自分の現実に立ち向かって行きたい。
積極的に生きてみたい。
でも、悲しい思いをさせる......彼女に対しての罪悪感もある。
別れの悲しみや、辛さもある。
自分の力で歩いていこうとする、子供の発達状態を表しているとも言えるのでは?

この人が治療に来たとしたら......
3〜6歳位の発達段階に寄り添い、傷ついてる気持、罪悪感を取り除くようにする。

そして、
「どんなすごい夢をもっていたのか」
「どんな体験をしたのか」
「彼女を置いていく辛さ、悲しみ」
「頑張っていた事」etc......を、共感しながらお聞きする。
無意識のレベルの心の中を受け止める。

そして、この後1975年、「悲しきレイントレイン」という曲で同じような思いを
書いています。

この後、一時期アイドル路線に行きかけた彼らは、また自分たちのポリシーを貫き
活動を始めるのです......
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投稿日時:2005/11/03 19:44:26
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